梵字 パート2

梵字の源流は、ブラーフミ文字と呼ばれるインド古代に発達した文字で、紀元前236年頃に建立のアーシュカ王の碑文にも刻され、その字形をみることができます。

近代の研究では、現今ヨーロッパで行われている文字の原型であるフェニキア文字と共に、セミティック系に属し、紀元前700年頃にインドの商人が、メソポタミア地方のアラメイック人と接触した結果、セミティックの22字から成る字母をインドに伝え、これが婆羅門等により整備されて、紀元前400年頃には40前後の字母が出来たと推定されています。

書法や書体にも時代や地方にによって次第に差が生じ、4世紀には北方では方形、南方では、円形の字形となり、北方系からは4~5世紀にグプタ文字が発達し、さらに6世紀には、悉曇文字が作られ、11世紀には、現今の梵本に用いられている北方梵字形のデーヴ・ナーガリー文字が作られました。

6世紀に中央アジアに入った文字は、トルキスタンの古代語・チベット文字・蒙古文字・ウイグル文字・悉曇文字などに発達しました。南方梵字系は、セイロン・ビルマ・シャム・カンボジヤなどに残ります。
日本で梵字と言った場合は、6世紀頃に中央アジアで成立し、仏教寺院で伝統的に使用されてきた「悉曇文字」(しったんもじ)を指すことが多いです。平安時代、特に空海、最澄が伝来させた密教と密接な結びつきがあります。

また、梵字の事を悉曇(シッタン)または種子とも言い、曼陀羅を文字で表現したものが種子曼荼羅です。
分かりやすくいえば,各、仏、菩薩(ほとけ、ぼさつ)様を表した文字なのです。その中で生まれ年(干支)によってきまる守護尊を表したものが守護梵字です。

皆様が、仏教寺院でよく目にされる曼荼羅は、大日如来を中心とした仏の意志が、宇宙を貫き、宇宙そのものの体現を表し、密教の世界を集約したものです。

仏教寺院の仏菩薩や神々の色・形・位置・持ち物などすべては、宇宙の真理を象徴しており、それを目で見ることにより人間は宇宙の真理との交流を体験できるという、極めて壮大な世界です。
梵字は、仏教寺院などでは、昔から経文・真言・護摩札・卒塔婆などに、仏教上の特別な権威ある象徴として、見る者に強いインパクトを与えています。

そして、仏事以外で梵字は、日本で古来から歌舞伎の衣装、また、分身(刺青)(タトゥー)などに用いられ、現代でも、梵字のタトゥーを入れた若者たち、また、梵字のTシャツ、服装を着た若者たちをよく見かけます。古来から現代まで、身に着けることにより、お守りとしての守護を願うファッションとしても、畏敬の念を持ち用いられてきました。ゆえに、梵字は、日本文化と切っては切り離せない存在となっています。

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長谷川 豊晃

長谷川 豊晃

神奈川支店施工担当の長谷川です!長年の施工経験をいかし、お客様へ安心安全の工事をお届けします!
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